こんなガイドブックが欲しかった
★★★★☆
まだまだ知られていない旅行地、パプアニューギニア。その隠れた魅力が随所に散りばめられた傑作である。
この「マニアックな」国に10年以上、通っているという旅行作家:山口由美と、更に長い年月を掛けてこの国を撮り続けている写真家:辻丸純一という、これ以上ない組み合わせで、これまで「秘境、未開」と言うイメージが先行していたパプアニューギニアの奥深い魅力が明らかにされる。
惜しむらくは、<伝統的な>ガイドブックとしての情報が少なく、これ一冊で個人旅行が出来るかと言うと、やや疑問だが、旅行に行く前にイメージを膨らませるのには最適な本で、作者が「あとがき」で述べているように、「本当の旅」を楽しみたい旅行者には必読の書と言える。また、実際に旅をしなくても、読み物としても十分読み応えがある。オールカラーの写真も美しく、◎