箱根の関より西に住んだことのない私ですが、思わず購入。
「食そのものや店の雰囲気に強いこだわりがある関西の人が注目するって、いったいどんな店？」
と興味を持ったのが、理由の一つ。
もう一つは、
「出張の人が入りやすい店なら、地元の人も入りやすいだろ」
と（笑）。

まぁ実際にはかなりディープな店も多かったりするのですが、
「へー、こんなところに価値があったのか！」
と、普段気づかない視点がいろいろ得られる一冊でした。
もちろんガイドブックとして使うというのが第一ですが、読み物としても楽しめます。

ともあれ、ただ単に「おいしい！」をうたうガイドブックがゴマンとある中、こうした切り口は貴重だし、面白い。
これからもどんどんこういうグルメ本が出てほしい。

東京に住んでいても、知らないお店ばっかり！
京阪神エルマガジンというところから出版されている本。
以前「東京ひとり飯」がとても面白く、読み甲斐があったので、
こちらも？と思い手に取りましたが、本当に面白い！
そして、いいお店ばっかり！

ライターの永浜敬子さんの書きっぷりがまた見事！
出ているお店も、写真もいいんだけれど、やっぱり秀逸なのは
永浜さんの書きっぷり。
レストランや食事に関する文章ってなんだか上から目線だったり、
気取っていたりして、「もっと普通の！」って思うんだけれど、
これはいたって普通、というか私のニーズにはぴったり！でした。

また出てくるお店の素敵なこと！
東京に住んでいても知らないお店ばっかり。
しかもどのお店もおいしそう！
チェーン店とか、内装だけお金かけてる、とかそういうお店はゼロ！
どこも味で勝負のお店ばっかり！
（内装や外装は素敵なお店もそうでないお店もありました）

これが1000円以下で読めるなんてすばらしい！
レストランガイドは雑誌に載ってるものとネット情報で十分！と
たかをくくっていたけれど、これならほしい！
そう思える素敵な、読み応えのある1冊に出会えました。

感謝。感謝。

ガイド本は自分の必要なところ以外は読まないのですが、この本は何回も隅々まで読みました。
他のガイド本とは違い、各々の店についてのエッセイのようで、面白かったり、「ううむ…」と感心させられたり…
丁寧に取材された文面と、見ているだけでお腹が鳴りそうな写真。
写真もただお料理を載せるだけではなく、店内やそこに働く人々も載っていて、すごく素敵。
出張がてらではなく、ここに載っている店に行きたいだけで、東京に行きたくなりました。