鬼才ベン・ワトキンスのテクノ/トランス・ユニットの4年ぶりとなるアルバム。『マトリックス』『レジェンド・オブ・メキシコ』などの映画サントラへの参加、フジ・ロック・フェスティバル出演などを経ての新作となるが、期待を裏切らない壮大なスケールのサウンドで帰ってきた。本能的な衝動をかき立てるトランス・サウンドには身体を動かさずにいられない。
一時のトライバル色はかなり薄れたが、スパニッシュ・ギターやアンビエントな女性コーラスをフィーチュアした「CONQUISTADOR1」、勇壮なオーケストラで圧倒する「NAVRAS」などがデジタル・ビートと交錯、めくるめく別世界にいざなってくれる。(山崎智之)