本書を読んで、假屋崎氏の「美」に対する考え方を知った。
「日本独自のはなやかさ、ものの哀れと、西洋のデコラティブなものが融合されれば、これまでとは違った美が誕生する」
なるほど!假屋崎氏の世界はシルクロードの端っこに住む日本人が外国の文化や新しい技術を取り入れて日本的な文化と融合(折衷)させてきた伝統の上にあったのだ。「華道」なんていう伝統と格式と畳に正座を思い起こさせる厳めしいイメージをおいといて、仮屋崎氏の花を見てみれば、己のハイカラ好みの祖先の血が興奮してくるってもの。すっかり假屋崎氏の花のファンになってしまった。
趣味の違いはあれこそ、美しいものへのこだわりに触れ、いけ花を習ってみたくなりました。