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假屋崎省吾自叙伝—花を愛した男

価格: ¥1,620
カテゴリ: 単行本
ブランド: CCCメディアハウス
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意外にも、あの華やかな假屋崎さんは遅咲きの天才だった! ★★★★☆
テレビ出演も多く、派手な印象が先に立つ假屋崎さんだが、このビジュアル本といっていい自叙伝では、意外な面をたくさん発見。お父上は勤勉な公務員で、お母上は無類の美しいもの好き。そのお母上から「好きなことをやりなさい」と言われて彼は育った。そして華道に出会ったのはなんと24歳。すぐにあの勅使河原宏氏に才能を見出されるのだが、美輪明宏氏との運命の出会いは、最愛のお母上ご逝去まもなくの30歳すぎだったという。彼は驚くほど遅咲きだったのだ! そして華道を始めるまで紆余曲折があったせいか、今も彼はとても謙虚で、周囲の人に感謝の念をいだいている。それがよく伝わってきた。また、幼少から園芸に親しんでいたため、弱ってしまった花材もむげには捨てられない、という部分には心を打たれた。

それにこの本には、假屋崎さんの考えや育ちだけではなく、表参道のあの御自宅にあるコレクションも載せられていて、美とは何か、センスを磨くにはどうしたらいいかも、具体的に教えてくれる。軽いタレント本とは違い、内容は深く濃密。ますますファンになりました。
潔い男! ★★★★★
假屋崎氏の生け花は私にとっては斬新すぎて好きじゃなかった。しかし、氏はたくさんの仕事をしているし、メディアにも登場しているので、とても気になる存在だった。

本書を読んで、假屋崎氏の「美」に対する考え方を知った。

「日本独自のはなやかさ、ものの哀れと、西洋のデコラティブなものが融合されれば、これまでとは違った美が誕生する」

なるほど!假屋崎氏の世界はシルクロードの端っこに住む日本人が外国の文化や新しい技術を取り入れて日本的な文化と融合(折衷)させてきた伝統の上にあったのだ。「華道」なんていう伝統と格式と畳に正座を思い起こさせる厳めしいイメージをおいといて、仮屋崎氏の花を見てみれば、己のハイカラ好みの祖先の血が興奮してくるってもの。すっかり假屋崎氏の花のファンになってしまった。

いけ花を習いたくなりました ★★★★☆
最近メディアに大変多く登場する著者の自叙伝。
といっても文章はそれほど多くもなく、語り口調そのままで大変読みやすく、美しいカラー写真が多用されていて、”読む”と”見る”の両方楽しめます。
お花の内容だけにとどまらず、著者自身の今の思いをそのまま綴ったような出来で、いわゆる”タレント本”に近い作りです。

趣味の違いはあれこそ、美しいものへのこだわりに触れ、いけ花を習ってみたくなりました。