煎茶を体系的に「勉強」したい人に
★★★★☆
ネット書店などの説明を読む限りでは、煎茶道の入門書みたいに見えたので、入手してみたのですが…ぱっと見た目は活字ばかりで取っつきにくい本です。さすがは雄山閣から出た本ですね(苦笑)。煎茶の初歩のお手前も載っていることは載っていますが、他の煎茶入門書に比べたら写真もないし、文章ばかりで理解困難なので、それが目的ならこの本は買わないほうがいいです。
むしろ煎茶の歴史、煎茶道具についての詳細な説明は他の入門書には見られない深い物で、勉強になります。巻末に付いている煎茶道流派一覧表も、その分野に興味のある人には役に立つかと思います。
煎茶道の入門書は各家元が1人で書いていることが多いので、本によっては内容が全く違うことがあったりして混乱しますが、この本は諸流派の家元が分担して執筆し、煎茶文化研究会が編集した物なので視点も公平なのがよいと思います。