才能と自負のきらめき。
★★★★☆
高級フランス料理店、株式会社ひらまつのCEO・平松宏之氏による自伝。
「料理人」「経営者」「教育者」という3つの異なる立場から、若き日の
修行時代から、フランス店でミシュランの星を獲得し、一部上場を果たした
現在までの流れを、「平松」という三人称を用いて表現されています。
フランス料理店というフィールドで、あらゆる才能を発揮されている
方なのですが、特に「経営者」としての手腕に感服をしました。
なお、文中に余計な謙遜はありません。これはおそらく平松氏を支える
強烈な自負心からくるものなのでしょう。
元来、料理人はそうでなくてはならないのです。
星がひとつ少ないのは、修行時代のエピソードを
個人的にはもっと読みたかった、という不満からくるものです。