京都は和のイメージが強い街で、お茶文化の発達により和菓子の取り合わせが思い浮かびますが、洋菓子それもケーキのおいしいお店が多数存在している街でもあります。
地元の甘い物好きな方だけでなく、全国から観光に来られる人をも対象にして実に豊かなケーキ文化を育んでいる街ですので。

本書はアリカ出版社という京都の河原町にある小さな出版社によって書かれています。
ケーキに目のない在京ライターが、街に飛び出して取材した成果の集大成のような本と言えるでしょう。奥付に書かれた人が列挙されています。

オールカラーで128頁の分量でした。基本的に見開き2ページで1つのお店を紹介するもので、地図、住所、電話とＦＡＸ、定休日、営業時間、お取り寄せ可能かどうか、というところまで掲載してありますので、ユーザーに親切な編集が施されています。

地域としては、四条河原町・京都駅、御苑・平安神宮、北白川・一乗寺、下鴨・北山・大徳寺、北野天満宮・金閣寺・嵐山、円町・西院、伏見・山科と分けてそれぞれそのエリアで有名なお店を選択しています。

「菓子職人」、「アトリエミトン」を始め、丹念な取材調査によってあまり知られていないお店の情報もストレートに伝わってきて利用価値は大だと思いました。観光客に大人気のお店から、地元の人に愛されているお店まで広く掲載されています。
どのページを開いても美味しそうなケーキが一杯収録してありますので、見ているだけで嬉しくなっています。

京都観光のお供に1冊バッグに忍ばせていただいても悪くない本でしょう。眺めているだけで幸せな気分をもたらしてくれました。