アンチ蕎麦居酒屋
★★★☆☆
アンチ蕎麦居酒屋、江戸前至上主義者が書いた蕎麦愛だけで描いた本。
確かに多様なメニューを取りそろえた蕎麦居酒屋は蕎麦を食べずにお腹一杯にして帰ることができるしこれでは蕎麦屋なのかと首を傾げたくなるのはわかる。
職人仕事LOVEはわかるが経営視点で見ればこれもいたしかたないことなのかもしれない。通好みを共感できるお客さんはマイノリティなので商売で考えると安くは出せない。本格派蕎麦として高級品になってしまうのかもしれない。
昨今はマジメな蕎麦さえ手軽には食えない時代に入ってるのかもしれない。
伝統を継承していく困難さがグローバライゼーションと共に顕著になったなとシミジミ思いました。
名店のメニューの写しと疑似科学で構成された中身の薄い本。
★☆☆☆☆
蕎麦屋で酒云々は、実はこの本にとって僅かな部分を占めているに過ぎません。
この本の大半は、蕎麦屋の名店紹介で、しかも一店の紹介の半分を
メニューの写しが占めています。
数年経ったら値打ちがほとんど無くなっちゃいます。
2008年のこんにち、購入する価値は薄いでしょう。
あと、この本には、
「燗をすると、酒の中のアルコール分子と水の分子が混じり合うので
熟成と同じような効果で、酒のバランスが良くなる」
とか、
「日本酒を美味しく呑むには、前日に栓を開けて常温で保存しておく、3日前からがベスト」
とか、とても工業大学の教授とは思えない記述が散見されます。
旨いものがわかる人のために。。。
★★★★☆
蕎麦好きな人みんなに送るエールです。
頑張って努力する人、こだわる人がいてこそ、いいものが生まれるという当たり前のことを理解できます。
明日の昼飯は蕎麦にしようかなと思う一冊です。
蕎麦屋酒をスタイル化する胡散臭さが既に「粋」でない
★☆☆☆☆
蕎麦屋でどう酒をたしなむかの薀蓄は、あっきりいって紋切り型でペダンティック。
故杉浦日向子氏のように江戸そのものを生き通した御仁が、はにかみながら「昼か
ら飲んでます・・・」というならまだしも、伝統だの、なんだのとスタイルでやる
ようなのは何か根本的に違うと感じた。
蕎麦酒は「酒」といえば日本酒を意味する燗酒文化の背景があって自ずと成り立つ話。
著者は他著作で、まともな酒からすれば唯でさえ半製品の無濾過生原酒について、
その常温熟成をすすめるなど、はっきりいってキワモノ的と私には思える提言を行っ
ている。
大人の楽しみとはこういうものを言うのだ!
★★★★★
今まで持っていた蕎麦屋の概念を覆す本だった。
ぜひとも、蕎麦屋で旨い日本酒を味わいたくなった。
蕎麦屋の奥の深さを知ることが出来る。
ただし、本当に良い蕎麦屋でなければ、この本のように楽しむことは出来ない。
まずは、良い蕎麦屋探しから始めなくてはいけない。