柊舎《目指せ、1日1冊!》
★★★★☆
●11月新刊●
ギリシャ及びギリシャ神話をモチーフとした物語。
オイディプス/異邦の王子/恋/亡牛嘆/ダイダロスの息子/神統記/狂いの巫女/アイギナの悲劇/最初の哲学者/オリンポスの醜聞/ソクラテスの妻/王女メデイア/ヒストリエ
◆よく知られた物語を語り直したものから、新たな解釈で繰り広げた物までギリシャでつながる短篇集。
でもギリシャ神話というモチーフであることも大きいかもしれないけど、このモチーフでうまくまとめていることが一冊の物語としているように思います。
もっとも最後にヘロドトスの話「ヒストリエ」があることもポイントでしょうけど。
「そもそもこの世界は“語られる”ことではじめて意味のあるものになるのではないか?」
この一文がこの本の有り様であるのではないでしょうか?
いえ、この本だけでなく、世の中の物語自体すべてそうなんでしょうけど…。