「木を見て森を見ず」にならないよう
編集されたテキスト。

全体を早く俯瞰出来るように枝葉末節
にこだわるのではなく、「歴史の流れ」
に重点が置かれている。

この点を理解のうえで購入されることを
オススメします。

世界史の出来事が淡々と書かれている、そんな内容。
決して詳しくはないし、読者に分からせようともしていないように思う。

この本の特徴である、見開き2ページで一つのトピックをまとめる、というやり方は歴史を語る上で適していないように思う。
なぜなら、トピックによっては大量のページ数を割く必要がどうしてもあるものがあると思うからだ。そういったトピックを無理やり見開き2ページに収めることは、説明すべき点を必然的に省くことになっているはずだ。「見開き2ページで1トピック」ということにこだわりすぎて、肝心の内容がおろそかになってしまうのでは、本末転倒だ。「見開き2ページで1トピック」というのは、いかにも分かり易そうで勉強し易そうな体裁だが、実際にはそのせいで詳しさを欠いてしまっている。いや、むしろ「見開き2ページで1トピックを書く」と決めた時点から、詳しく書く気などないのかもしれない。この本を立ち読みすると、いかにもまとまっていそうで楽しそうな雰囲気の本だが、それはワナである。

この本は、ある程度世界史の知識がある人が復習に読むのには適しているかもしれないが、ゼロから学ぶという人にとっては親切な本ではないと思う。

１テーマが２ページに凝縮されて読みやすい。
どこからでも読めていつでも終わることが出来る。
随所にイラストが入っていて頭の整理が容易。
索引もついておりリファレンスとしても使用できる。
巻頭のカラーページはそれほど役に立たない。本文の参照ページ記載がないから。

個人的には「もういちど読む山川世界史」よりも良いと思う。