データベースの全体像を把握するのに最適
★★★★★
入門書として読んだのですが、全体像が良くまとまっています。
他の入門書は「分かったような気にさせるだけ」の本が多いのですが、本書はデータベースの基礎知識、リレーショナルデータベースの理論(集合演算、関係演算)、SQLについても具体的な説明が丁寧にされており、内容は初歩の初歩ながらも理解が進むようになっています。
終盤にデータベース技術の新しい動向が書かれており、Webサーバーとデータベースの連携が常識になった今、データベースはシステムの一部に過ぎないことが良く分かりました。
本当にコンピューターの勉強は際限がありませんね。
一つだけ気になったのは、ファイル編成の章で直接編成やVSAM編成のようなレガシーなファイルシステムを紹介しているにも関わらず、これらのファイル編成が今ではメインフレーム(大型コンピューター)でしか使われていないことを説明していないことです。PCではファイル編成という概念自体がないため、これだけ読むと初心者は混乱するのではないでしょうか。