メジャー2枚目にして大名盤! 前作『XO』よりもさらにタイトになったバンドサウンドが、美しいメロディの輪郭を静かに輝かせている。せつなさをたっぷりとたたえた、いつものエリオット節が光る「サン・オブ・サム」や「ジャンク・ボンド・トレーダー」、極メロウな「エヴリシング・リマインズ・ミー・オブ・ハー」や「エブリシング・ミーンズ・ナッシング・トゥ・ミー」は、思わず静かに目をつむって聴いてしまう。
ポップでアップリフティングな仕上がりの「LA」「ウドゥント・ママ・ビー・プラウド?」など、さまざまな風景を伴いながら最後の1曲まであますことなく心にしみこんでくる、すばらしく優しい楽曲の数々。長い道のりを、いろいろな街を通り抜けながらゆるゆるとドライブしていくようなこのアルバムは、一人旅のお供にぜひもっていきたい1枚。(川島うどん)