残念ながら駄作も多い
★★★☆☆
雑誌「小説現代」に掲載されたコンテスト作品から抜粋された65編が収められている。
ショートショートの名手、阿刀田高氏の編集によるもので期待したが、アマチュア作品と思えるような稚拙な作品も多く、満足するような洗練されたショートショートは1割程度であった。意表をつく作品を作り出すことは大変なことだが、やはり読者としてはハッとさせらるものや思わずうなってしまうような作品を期待してしまうは当然で、やや辛い評価をさせてもらった。
しかし、巻末に阿刀田氏による選評が大変勉強になった。ショートショートファンにはそこそこの満足度は得られるであろう。