Steamin' with the Miles Davis Quintet [Analog]
価格: ¥1,314
1956年5月11日と10月26日、この2日間でマイルスはアルバム4枚分の録音を行なった。プレスティッジとの契約を消化するための突貫作業のレコーディング。これをマイルスのマラソン・セッションと呼ぶ。それらは『クッキン』、『リラクシン』、『ワーキン』、そして本作に分散収録されており、いずれもが名盤として定評がある。コルトレーン、ガーランド、チェンバース、フィリー・ジョーを擁したマイルスのオリジナル・クインテットがいかにすばらしかったかがよくわかる。
しかし、その活動期間は短かった。55年秋から57年春まで、約1年半。つまり、その間に本作をはじめとする4部作、「ザ・ニュー・マイルス・デイヴィス・クインテット」、コロンビア盤の「ラウンド・アバウト・ミッドナイト」といった作品を録音したわけだ。これはもう、すごいとしかいいようがない。
本作ではミュート・プレイが冴える<1>が人気曲で、<3><6>はコルトレーンが抜けたワン・ホーン・カルテットによるリリカルな演奏となっている。(市川正二)