分厚い美術書を読む前に、ぜひ本書を一読あれ。
★★★★☆
児童書だからといって侮れません。アカデミックになりがちな絵画様式の変遷(ルネサンス初期からバロック初期)や、技法(遠近法、明暗法)を、非常に分かりやすくすっきりと解説しているので、既知の事柄が整理されあらためて勉強になりました。ダ・ヴィンチ、ラファエロ、ミケランジェロを始めとした巨匠の作品、ブリューゲルら北方ルネサンス、ヴェネチア派などもきちんと押さえており、個人的には、アルチンボルドを含めたマニエリスムまで紹介されており、楽しめて読めました。また、日本、中国などの東洋美術もあわせて紹介されているのも良心的だと思います。