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実証 写楽は北斎である―西洋美術史の手法が解き明かした真実
価格: ¥19,800
カテゴリ:
単行本
ブランド:
祥伝社
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1794年5月からたった10か月の間に、140数点もの版画を残して忽然と消えた写楽。それまで没個性的だった役者絵の型を打ち破り、歌舞伎役者の内面にまで迫ったこの謎の絵師については、浮世絵師の喜多川歌麿、歌川豊国、戯作者の山東京伝や十返舎一九、歌舞伎役者、阿房の能役者など20以上にのぼる「別人説」がある。だが、大半の説の根拠となるものは、写楽の死後何十年もたってからのものを含めた史料であり、なかには、推理の域を出ないものもある。本書は、現在ではあまり省みられない「写楽は葛飾北斎である」という説を、徹底的に実証しようとした力作だ。
西洋美術研究には、描かれている身体の細部を分析、比較検討して作者を認定する方法がある。ヨーロッパ美術の第一人者である著者はこのメソッドをさらに深め、筆の勢いや躍動感などを含めた多角的な観点から、写楽の全作品を数多くの図版とともに検証。他の別人説の矛盾を突きながら、若き日の北斎との共通点を鮮やかに、説得力をもって明らかにしていく(両者の相撲絵で、踏ん張る力士の足のかたちがまったく同じであるのには、ただ驚かされるばかりだ)。そして、写楽の後期作品のスタイルの崩れと、たった2点の武者絵から北斎への移行を解き明かす。大胆なの役者絵の写楽と、「富獄三十六景」の北斎。世界に誇る芸術家2人を見事に重ね合わす刺激的な書だ。(小林千枝子)
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★★★☆☆
豊富な図版は資料として価値があると思います。筆者は熱心に作品の写真を用いながら「写楽は北斎である」と実証しようとしますが、読み進めながら筆者の文脈に沿って図版を見つめれば見つめるほどに、私には両者の個性の違いが際だってくるように感じられました。本書を読んだおかげで、私は「写楽は北斎ではない!」と確信しました。でも、そんな風に考えを進めたり、写楽の作品をじっくりと鑑賞しながら考えにふけってみたい方にはお勧めできる本だと思います。