ビジネスでのデザイン戦略を教えてくれる本。だが、これ1冊で実践するのは難しい
★★★☆☆
著者は、デザインを「投資」だと考えられています。
私も、デザインはビジネスにおいて非常に大事だと思います。
例えば、営業マンが新規の企業へ営業に行くとします。
営業マンは、訪問後に名刺交換をしますよね。
そこで、普通のありふれた名刺を渡すのと、
視覚的に訴求力のある名刺を渡すのとでは、スタート後に雲泥の差が出ます。
つまり、見た目の良い名刺を渡すことで、まず、相手の心をつかめるわけです。
本書では、このような話から、デザインの重要性と、
デザインを設計するには、何をすれば良いかを学べます。
ただ、これ1冊で実践するのは困難です。あくまでも、ビジネスの戦略において、
デザインのポジションを知るための本として、参考にされた方が良いです。
実際に、実践する際は、他のデザイン本が必要です。
デザインのセンスを磨くポイントも解説されていますが、
本書だけでは不十分だと思います。
デザイナーのやる気を引き出すために
★★★★☆
特に発注者、できれば発注の責任者の方には一読してもらいたい本です。薄くて読みやすい本ですが、とりあえず太字のところだけでも。
この本を読めば、デザイナーや広告会社と理解し合えていなかった溝が埋まると思いますし、逆にデザイナーは下手な言い訳はできなくなると思います。広告宣伝費にお金や時間がかけられない時代に、お互いが効率良く真剣にブランディング・広告宣伝に取り組むには安い投資だと思います。
1部・2部と分かれているので、理論・概念の部分と具体的な事例の部分とがちょっと離れていたりするのが残念です。たとえば、2部に書かれているトーン&マナーは、この本のキモだと思うのですが、具体例は1部や1部の設問(ワーク)でなんとなく腑に落ちるといった感じです。せっかく会話調の解説も所々に入っているので、マンガで読んでみたいです。
デザインとマーケティングを融合させて語ったNO1本だ。
★★★★★
デザインという普段は、ふんわりと語られがちな領域を見事に言語化して、初学者であっても「印象」ではなく「論理」で理解ができる一冊。
そういう趣旨の本がこれまで皆無であっただけに、この本の意味・意義は深いと思う。
著者の作品を見たが、デザイナーとしては超一流とは言い難い(むしろウェブデザインに関しては2.5流・・・)が、体系力や、人に語る言語能力は極めて高い。
その点において、彼女は今後デザイン業界の言論者として期待したい。
もっと多くの人に読んでもらいたい一冊である。
デザインの持つ威力を生かしてマーケティングを実践していこう
★★★★★
著者のウジトモコさんは美大出身で広告代理店など経てマーケティングやブランディングで独立された方です。デザインの中でもタイポグラフィー(フォントや文字組)に対する思い入れを強く感じました。
ふんだんに視覚マーケティングの事例比較が掲載されていて、とてもわかりやすかったです。「トーンとマナー」についてはもう少し噛み砕いた説明が欲しいところですが、今後、ビジネスマンのための視覚に訴える資料作りの書籍を期待したいです。
名刺の質でモチベーションが変わるのは実体験としてありました。裏面に英語が記載されているとか、一本のラインによるデザインで結構名刺交換の意欲が変わるものですね。
普段の資料作りでも、フォントはゴシックと明朝体くらいしか使っていないのですが、余計なことを考えずに基本に忠実に行くことが大切だと改めて実感しました。
余白と文字組を意識して、プレゼンの資料を作るところから実践していきたいですね。自社サイトの編集や広報に携わる機会があれば、ぜひ活用したい手法だと思いました。
こういうのが欲しかった
★★★★★
多摩美術大学デザイン科をでられ、
ビジネス界で活躍されている著者。
デザインという、ともすれば
抜け落ちてしまっている、会社や個人のみなさんには、
もってこいの一冊。
デザインを視覚マーケテイングと捉え、ビジネスに活かす。
僕はもともとデザインは大好きですが、
ビジネスに活かし、デザインに戦友なってもらう、
そんな発想はボンヤリしていたので、視界がスッキリしました。