四川省を訪問するにあたり、書店で色々物色したが、この本が、（長江沿いの地域については）、一番まとまっていたので、購入し、現地でも、「ガイドブック」代わりに何度も読み込んだ。なかでも、ほぼ半分の章が「三国志（演義）」がらみの記述で、成都の諸葛孔明を祀った「武侯祠」を訪ねるにあたっての材料は十分に集められた。現地ガイド氏もこの本に非常に興味を持ったので、進呈し、私は、帰国後、また購入した次第。

著者は、京大名誉教授で、もともと中国（山東省）で日本人向け旅館業を営んでいた両親と中国で暮らしていたとの事で、その後の日本での学究生活も含め、漢学の薀蓄は極めて豊富で教えられる事が多い。

姉妹編の同じ著者の（同じ朝日選書の）「中国　歴史の旅」（こちらは黄河沿いの都市について書いてある）とあわせ読むと、「七大古都」を中心とした中国の歴史がカバーできる仕組みだ。「歴史の旅」に書いてある「ひとつの王朝の寿命は三百年」という説は興味深い・・。

七つ全部回ってみたいですね・・。