消化器外科の説明は、疾患の概念・症状や検査結果などの殆どがSTEP内科(6)とほぼ同じと思いました. 治療は外科的なものに関して詳しく書こうとしています.腹壁疾患と肛門疾患は、かなりオリジナルな部分であり、まぁ読んで良かったかなという気になりました.
消化器外科の難点を挙げると術式のhow toに割く記述が多すぎる. 最たる例は癌のリンパ節廓清. この本が学生向けであって研修医向けではないと考えるならば、術式のhow toの記述を大幅に減らして、外科的な視点(開腹すれば分かる!と主張する人たちの気持ちが理解できるような)でイラストや画像を増やしてほしかった. 書いてる人が外科医なんだから.
小児外科は初学者として、理解する際にあまり苦痛に感じることなく読み進めることができ、国試レベル以上の知識を得たと思っています.
もしこの本が消化器外科と小児外科に分冊されていたら、消化器外科は買わずに小児外科だけ買っていただろうと思います.