予備校の授業をきいているよう
★★★★★
この本は医学生が最も好んで読む「STEP」とは、趣が違う。だから、ステップを持っていてもこの本を持っていることに意味がある。ステップは、全ての項目を浅く広くまんべんなく拾っているので、それなりの量があり、内容の階層化が難しく、並列的な暗記となりやすい。それゆえ、辞書的な使い方ができる。一方、この「病態生理できった内科学」は、試験に出るところはステップ以上に詳しく(時にくどく)、出ないところは、「流す」といった感じ。実際、大腸がんでは分類は流せ、術式は頻出。逆に、胃癌では分類が大事、術式は流せ。と書いてある。用は、予備校的なのだ。しかし、こういった本はあまりない。膨大な量の知識を必要とする国家試験では、何が大事で何が大事でないかをわからないとパスできない。膨大な知識の迷路に迷い込んだときに、再度手にしたい優れた1冊。
そろそろ、市場にも品薄になるため、2冊ぐらい持っておいてもいいかも。