一足早く労働分野での規制緩和を推進したアメリカでは、今までの安定した正規雇用は減り、代わりに、派遣社員、パート、請負などの不安定な雇用が増えているのは周知のとおりだが、この本はそのことを数々の資料を用いて丹念に描き出している。
正規雇用の口が減り、非正規雇用ばかりが増える(しかもこれは経済界の戦略でもある)日本において、雇用関係はどうあるべきかを考えるうえで必読の書だと思う。