リストラに関してではなく出版業界に関してかな
★★★☆☆
タイトルに興味を持って購入して読んでみましたが、
リストラに関してより、出版業界に関して
いろいろな思いが書かれた本でした。
リストラされての気苦労とか、どう立ち向かっていくか
などを期待して読むとがっかりされるかもしれません。
内容的には、日記形式で、出版業界に関して思うことが
メインで書かれているため、興味が無い方は
ページ数も多いため、敬遠された方が良いかと思います。
出版関係者の方はとてもためになると思います。
★★★★★
とても面白かった。眠い目をこすりながら深夜まで一気に読了した。
小出版社社員だが、大手出版社のやり方やしくみがわかっておもしろいし、ためになる。
出版・流通関係者にはおすすめ。
また電子書籍の裏側に興味がある方もおすすめ。
かんじんのリストラの部分は、実行過程や心理描写にそれほど特異な部分はなく、
「リストラ」目当てに買うと期待はずれかも。
したがって、出版業界関係者には特におすすめ。
ただのリストラ実況中継ではない!
★★★★☆
このリストラなう!という本をよんで、出版流通の問題点とか、電子書籍の問題点など、様様な視点から考えさせらました。
リストラなう!はある大手のK出版社をやめることになった、たぬきちさんが、リストラに応募してから、実際に会社を退職するまでを、赤裸々にブログに書き記したものが本になっています。なんと、年収までもが書かれており、大手の出版社の高さにおどろきます。
しかし、より面白いのは、集まった方々が深く現在の出版について考えております、悩み、苦しみ、討論をして、答えをみつけようとしているところです。
たぬきちさん自信の日記もさることながら、本書の一番のポイントは、このそう方向のコミュニケーションですね。
たぬきちさんの日記も、コメントとともに、いろいろ考え直したり、直さなかったり、変化していっているところも面白いところです。
本もウェブも面白いです。
★★★★★
ウェブのブログも、この書籍も両方読みました。両方とも違った面白さがあって、それぞれ楽しめました。
著者が指摘するもろもろの点は、出版業界における構造的問題として、10年以上前から指摘されてきたことです。
ですが本書は、それを高みから指摘するのではなく、出版業界全体の問題と、著者の勤務する会社の問題、そして著者個人の問題とをシンクロさせることで、読者にも真剣に考えさせる内容となっています。
単なる暴露本ではありません。だからこそ、膨大な反応があったのだろうし、その大半の意見が、反発も含めて真剣なものだったのではないでしょうか。
本書はあと何年かたつと、2010年の出版業界のかけがえのない記録として記憶されると思います。
これから必ず起こるであろう出版業界の疾風怒涛の嵐の直前の記録としても貴重でしょう。
残念ながらブログの劣化版
★★☆☆☆
無料で読めるブログの内容と比較して、著者と近しい人間からの最も生々しい(?)コメントが削除されているために、結果的にブログの内容の劣化版になっている。
しかし、有料で販売されている矛盾…
リストラ進行中の企業内部の雰囲気を覗き見できる点に面白さがあるのは確かだが、著者本人の退社までの顛末については失礼な物言いではあるけど、面白さはない。事務的に手続きが進んでいき、著者の葛藤らしきものもあるのかないのか表に出てこない。
むしろ、著者もブログ内で認めているように、出版業界全体の問題点や電子書籍等と絡めた今後の生き残りの方向性に関するコメントの方が面白い。
そういう点で、この書籍のページ数の半分近くは『出版業界リストラなう』とでも言えそうな内容だが、そうと分かっていたら個人的には購入してまで読むほどの興味がなかったというのが率直な感想である。
書店で現物を見てから購入するか判断すべきだろうと思う。