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ワシントンの陰謀―誰が日本とアジアの経済を殺したのか (新書y)

価格: ¥1
カテゴリ: 新書
ブランド: 洋泉社
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続編を熱望。 ★★★★☆
是非多くの人々に読んで欲しい。
難解な文章はなく平易な表現で1997年に勃発したアジア経済危機を
中心に考察している。

クリントン政権・香港返還・ユーロ誕生の流れの中で、米国・EUの
当局者達の言動が詳細に記述されている。
「ヘルシンキアタック」と聞いても大手メディアではまず報道され
ないので、我々一般国民からするとこの書籍は非常に役に立つ。
スティグリッツV.S.カムドシュ&フィッシャー&サマーズの本音
トークはとても興味深い内容。
IMFは「債権者連合」だったのだ。
慈善事業ではないので融資先の国の国民生活がどうなろうと知った
ことではないそうだ。
スティグリッツは勇敢で立派な人である。

バブル崩壊後の日本経済は「失われた10年」を経て弱体化していくが
その契機は冷戦終結だった。
ソ連なき後米国は安心してドルを途上国にばら撒くことができるよう
になった。
「グローバリゼーション」の始まりである。
これを正当化する根拠として「ワシントン・コンセンサス」が米国
財務省・IMF・世銀(国際復興開発銀行)によって採用された。
結果、90年代の世界経済に極めて大きな影響を及ぼしたとしている。
「失われた10年」とは、日本型経済システムV.S.ワシントン・コン
センサスだったのだ。

星5つといきたいところだったが、各国中央銀行の考察がなされて
いないため、星4つとした。
続編を大いに期待している。
経済に無知な読者にも水準をおとさずに理解させる本! ★★★★☆
 私は経済について全く無知である。新聞を読んでも何が何だかわからない。しかし、そんな人間でさえ、1970年代のニクソン・ショックから80年代のJapan as No.1の時代を経て、90年代の景気後退を見て、現在の不安な状況に至ると、「おかしいなあ?」と疑問に持つ。日本人は同じようなことをしてきたのだから、こうなったのは外的条件の変化なのだと思う。本書は、そんな無知な人間にもわかるように、読みやすく明解に、この「外的条件の変化=アメリカに一番都合のいい経済システム(=グローバリズム)形成・維持・強化を目的とする方針(=ワシントン・コンセンサス)に沿って、繰り出されてくる手によって、翻弄されたアジアと日本の経済状況とその苦闘の相」というものを、示してくれる。経済的に重要な事件、機関、用語の説明や、事件や現象の因果関係を丁寧に説明しながら、第二次世界大戦後の日本の歩みを跡付けてくれる。全然わからないことを、諄々と粘り強く解き明かし整理してくれる本は、ほんとうにありがたい。

 結論は、日本はアメリカの経済システムとは違う自らの進むべき道を提示すべき、ということになるので、「それが一番きついよ・・」と読者はため息をつくことになるが、これが世界の現実なのだ・・・しかし、なぜこのような、きちんとした本に、参考文献のリストや索引がないのだろう。引用文献への言及は、ちゃんと本文中にある。本書は、良心的な学問的な本である。だから、出版社は、それなりにふさわしい処遇を本書にすべきだ。