ヒルズ族の先輩たち
★★☆☆☆
2000年に崩壊したアメリカン・バブル。億万長者が続々と生まれ、貧富の差がさらに拡大した。本書では、そんなニューリッチたちに注目しているが、日本で2000年代に現れたヒルズ族は、彼らの真似をしただけだったのか、と思わされる。しかし、本書ではまた、そんな上流階級の家庭がどれだけ歪んでいるか、ということも書かれている。所詮、彼らが求めているのは金と名声だけであり、愛が欠けているのだ。アメリカ人は「生への意志」が強すぎる傾向があり、少しはショーペンハウアーの言葉に耳を貸せと言いたい。