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吊された男―異形アンソロジータロット・ボックス〈3〉 (角川ホラー文庫)

価格: ¥394
カテゴリ: 文庫
ブランド: 角川書店
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どうやって首を吊らせるか! ★★★★★
首吊りの話ばかり集めたアンソロジー。読んでいるうちに,こっちまで息苦しくなってきます。
当シリーズの「魔術師」「塔」は,割となんでもありなテーマなため,収録作品はレパートリーに富み,メリハリのある構成になっていますが,首吊りは首吊り。なにをどう工夫しようが,首の吊り方にそんなにレパートリーがあるわけではありません。それだけに,

どうやって首を吊らせるか!
そこに作者の力量や趣味が現れてきます。

収録作品の中で,「どうやって首を吊らせるか」に一番成功しているのは,伊藤潤二の「首吊り気球」でしょう。突然,なんの脈絡もなく首を括られる恐怖といったら,怖いと通り越して,ちょっと笑えます。

また,収録作品中,唯一の漫画であるのも,こういったアンロソジーの中でも珍しいところです。

他にも,A・ビアスやエーヴェルスといった怪奇小説アンソロジーの常連も揃っており,なかなかバランスがとれた一冊です。

僕のお気に入りは,「アウル・クリーク鉄橋での出来事」。