どうやって首を吊らせるか!
そこに作者の力量や趣味が現れてきます。
収録作品の中で,「どうやって首を吊らせるか」に一番成功しているのは,伊藤潤二の「首吊り気球」でしょう。突然,なんの脈絡もなく首を括られる恐怖といったら,怖いと通り越して,ちょっと笑えます。
また,収録作品中,唯一の漫画であるのも,こういったアンロソジーの中でも珍しいところです。
他にも,A・ビアスやエーヴェルスといった怪奇小説アンソロジーの常連も揃っており,なかなかバランスがとれた一冊です。
僕のお気に入りは,「アウル・クリーク鉄橋での出来事」。