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コリアン世界の旅

価格: ¥1,888
カテゴリ: 単行本
ブランド: 講談社
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在日の心の内側を垣間見ることができる良書 ★★★★☆
読後は彼ら在日の心の内側を少し垣間見ることができたような感覚でした。ちょっと感動しました。

純粋なる読み物としても、大変面白いです。私個人には身近な存在でもあり、大変参考になりました。在日の経験は日本人の立場で経験できないことも多く、彼らを被害者として言い切るつもりはないけれど、我々日本人が知覚するよりはるかに敏感な、在日同士の発するメッセージがあるのだということを興味深く見ておりました。

見えない人の心を垣間見るのは容易ではありません。著者は本当によく取材対象に肉薄できたのではないか、あるいはご本人が実はそういうご経歴なのではないかと思うくらいです。続きがあるとうれしいですね。
なるほどなあ。 ★★★★★
全体に在日に対して優しく書かれているので、ネット右○の人には受けない内容かも。
ただし、非常に綿密に書き込まれていて、史実中心で噂や憶測のレベルは除外してある。なかなか興味深い内容。「パチンコ=悪=大もうけ」と言う図式も違うのだと言う事を綿密な取材を経た上で書かれている。

僕自身、大阪出身だったので、
高校1クラス40名ぐらいのうち3名ぐらいは在日だった。たぶん隠してる人を含めれば5,6名はいたんじゃないかと思う。%で言えば10%ぐらいか。

彼らの共通点はスポーツが得意、勉強が得意、気が優しい、家がお金持ちと言う人が多かった。要するに「いい奴」と言う感じである。僕自身は在日の友人で嫌な奴に遭ったことがない。1世は知らないが多分3世4世はそういう人が多い。
また僕自身が鈍感だったせいもあるし、また彼らは表立ってそういう事を言う事は無かったので、在日だと言う事も付き合って3年、5年経って気付いたってことが多かった。知った時も「へーそうなんだ」ぐらい。
一般企業への就職を嫌って外資系へ進んだり、商社、ベンチャー系へ進んだり、医者になった人も多い。逆に言えばそれだけの能力があったと言うことだ。
だからニュースやネット等で在日叩き、在日の犯罪を流れてるのを見ると違和感があった。この本の内容が1番在日のリアルに近いように感じる。

ちなみに子どもの頃にわが家と兄弟ぐるみで仲良くしてた家庭があった。よくそこのウチに行って焼肉を食べてたが、そこのおうちは在日だったらしい。
これはごく最近、大人になってから知った。
聞いてみるとうちの親は当然そのことを知ってたそうだ。そこの兄弟は2人ともちゃんと日本で有名中高〜有名大を出て、ちゃんと働いている。
差別意識無く育ててくれた親には感謝してる。
アリラン峠を俺は行く ★★★★☆
 先日、古本屋で購入。出版から13年近く経た現在でも、古さを感じさせない。なぜ日本人の目には在日韓国・朝鮮人の姿が見えないのか。何がそうさせるのか。著者の旅の出発点はここにあるが、いまも問題の構造は何も変わっていないのではないか。むしろ、韓流ブームで韓国に対する親近感が増すほど、彼らの存在は希薄になる、そんな気さえする。
 取材は困難を極めただろうと予想されるが、芸能やスポーツの世界から焼き肉、パチンコにいたるまで彼らの存在なくして語れない「コリアン世界」を丹念に描いている。とりわけ、在日歌手、新井英一の生きざまを記した最終章はこみあげるものがあった。
 「アリラン峠を俺は行く」。そんな気骨ある人間がいま、どれほどいるだろうか。
世界が変わる ★★★★★
著者自身が感じた世界観の変化を本書を通して自分自身も感じた。

普段何気に接している彼らの重い宿命を無視して、
「日本人でも韓国人でも関係ない」とはだれが言えようか。
国籍や民族をわざと無視する自分は本当の意味で彼らと
理解し合おうとしていたのだろうかと自問できるいい機会を
この本は与えてくれた。

著者の真摯な姿勢と血の通った筆使いが一級である。
知らない世界が眼前に広がっている。手を伸ばせば届く距離に。
「差別」と「区別」 ★★☆☆☆
「大宅壮一ノンフィクション賞」「講談社ノンフィクション賞」ダブル受賞作品と聞いて期待して読んだためガッカリしました。

野村氏の独断と偏見が多く読みにくいです。

例えば、ロス暴動で朝鮮系商店が襲われたのは日本の植民地支配が原因という記述。良いことも悪いことも日本が原因というなら理解できますが、悪い時だけ日本を持ち出しても説得力はないでしょう。
日本は朝鮮戦争やベトナム戦争で血を流さずに法外な利潤を得たという記述。朝鮮戦争が起こった時、日本は連合国軍に占領されており、ベトナム戦争にしても憲法の制約があり血を流したくとも流せなかったのではないでしょうか。(朝鮮戦争では日本人も掃海作業で死傷者を出しており、まったく血を流していないわけではないと思います)

差別と区別を混同するような記述もあり、全体的にいいかげんな本という印象をうけました。

九十六年当時はタブーを描いた衝撃的な本だったのだと思いますが、そのぶん現在の視点で見ればアラの目立つ本だと思います。