逃げ出したい時に本棚から取り出す本
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がんを患いながら単身ニューヨークに移住し、フリーランス・ジャーナリストとして生計を立て、がんの治療をしながらニューヨークでの生活を楽しもうとする著者の記録。20年以上経った今でも文章に全く古びた感じは無くて、読み返す度に得る物がある。著者は強靭ともいえる生命力に溢れていて、がんに対する闘病の姿勢は立派としか言いようが無い。私自信は、当時の彼女と比べれば曲がりなりにも健康であるのに、辛い事があって逃げ出したくなった時に、本棚からそっとこの本を取り出して読んでいる。この本は当時の医療現場に関する重要な記述も多々あるが、私は彼女の生き方を愛している為にこの本を読み返す。最期まで彼女の様に強くありたい。