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目黒警察署物語―佐々警部補パトロール日記

価格: ¥1
カテゴリ: ハードカバー
ブランド: 文藝春秋
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懐の広い一冊です ★★★★★
 危機管理の第一人者として活躍されている佐々淳行氏の自伝的青春小説。最上質のビルドゥングス・ロマンとしても十分に面白いが、昭和三十年代の生活・風俗の記録としても貴重な一冊です。また、このころから危機管理専門家としての片鱗を見せていたことも、記述の端々にうかがえます。読む人によって、さまざまな楽しみ方ができるのではないでしょうか。
 個人的には警察大学校時代の話が好きです。功なり名を遂げた警察官僚たちの若かりし姿に微笑ましさを感じますが、同時に後年の姿を髣髴とさせるようなエピソードも紹介されます。同級生たちの姿をユーモラスに、そして魅力的に描いてみせる佐々氏の力量に、脱帽!です。
何か懐かしい雰囲気 ★★★★☆
警察エリートである佐々さんの若かりし頃の奮闘記というような感じ。文武両道という感じで、青春日記という感じもある。また、戦後の様子なども伺い知ることができます。また、警察官の生態といったような話も出てきて興味深く読みました。そういえば、最近、こういう大人の人みなくなったなあという懐かしい気持ちになりました。
昭和30年前半の貴重な記録 ★★★★★
 現在、「危機管理」の専門家として注目されている佐々淳行氏の著作であるが、新人時代の貴重な記録である。現在の国家公務員上級職(当時は警察3級職)として勤務を開始し、巡査部長3名を含む35人の部下を持たされた新人警部補とその時代の記録である。

 この作品の特色として、時代風景や、当時の物価や社会背景が細かに描かれており昭和30年代の東京の風景が浮かんでくるようである。
街中で起きる小さな揉め事の解決から暴力団の家宅捜索まで扱った事件の多さには驚くが、警察の仕事の一端を垣間見るようであった。

 著者の特徴として、部下の監督指導にもページを割いて書かれている。少し堅い部分もあるが、同じ著者の「平時の指揮官 有事の指揮官」と共通する部分も多い。
 著者の手による本文イラストの楽しさもあわせ、お勧めできる一冊である。