ムーアの映画『ボウリング・フォー・コロンバイン』でロックの歌詞検閲の問題が触れられていた。コロンバインでの高校生銃乱射事件の犯人が、犯行前にマリリンマンソン(「反キリスト」的な歌詞を持つ化粧ロックバンド)を聴いていたことから、マリリンマンソンのCDが問題なのではないか、危険なCDにはジャケットに警告シールを貼るべきなのではないかといった議論がされたんだけど、FZが行なったPMRC(parents music resource centerの略)への抗議、公聴会でのステイトメントは、完全にこの問題を先取りしている。アホでマヌケなアメリカ白人は、なるほど昔から同じことばっか言ってたのねと納得した次第。警告シールを貼るべしとの主張に、自ら「このアルバムには、真に自由な社会であれば恐れたり抑圧する必要のない内容が含まれています」と書かれた警告/保証シールを貼るという戦いぶりにも、ムーアの先達としてのFZが見える。
今のアメリカをより深く知る上でも、ぜひとも一読をすすめます。ザッパアルバムの翻訳をしてきた茂木健の訳も読みやすいしね。・・・問題は値段がちょいと・・・ゴホゴホ。