アジアパー伝、全5巻読みました。
「なんて素人じみた文章なのだろう」が第一印象でした。しかしハマリました。
名のある小説家に批判させれば「こんなものはただの旅行の日記か感想文だ」と言われそうですが、やたら難しい熟語や言い回しを使いまくる文章よりもはるかに読みやく、その日その時現場にいた者の感じたものが素直に伝わってくる気がします。
戦時下の異国で死体が道端に転がっているのを見てその人が生まれてから道端に遺体となって転がるまでの人生をドラマチックに想像してる余裕なんて無くただ怖いと感じるのが普通の人だと思います。
確かに書込みがちょっと物足りない気もしますがそれが余計な飾り付けの無い臨場感に思えます。
アジアパー伝全5巻、だんだんと文章がうまくなるにつれてその臨場感が薄くなってゆくと感じましたが「最後のアジアパー伝」は何故か面白さが戻ってきています。
鴨志田さんのダメダメ人生(失礼)、文章、内容の全てに「イイカッコしィ」が無いところが魅力なのでしょうかね。