そこそこ楽しめるが…惜しい
★★★★☆
1作目のキャストが戻ってくるという事で公開前から楽しみにしていた作品です。
個人的には1作目と2作目が好きですが、中でもリアルなアメリカのカスタムカルチャーを取り入れた1作目はすごい作品でした。
シリーズを進めるごとにリアリティが薄れていきましたが、キャスト復活にあわせて作品も軌道修正されたら…と期待しつつ。
タンクローリー強奪シーンから始まる4作目は、オープニングからいきなりハイテンション!
ドミニク(ヴィン・ディーゼル)とレティ(ミシェル・ロドリゲス)が大活躍で1作目のファンには堪りません。
1作目もオープニングはトレーラーを襲うシーンでしたから、それも嬉しかったです。
しかし残念ながらその後は少しずつ尻すぼみ・・・。
ブライアン(ポール・ウォーカー)の影も薄く、キャラが活きていませんでした。
期待していたドミニクとブライアンの友情物語の続きもあっさり流されていましたし。
またクライマックスのバトルはメキシコ国境にあるトンネルが舞台なのですが、この設定が疑問。
トンネルと言っても坑道のような狭いトンネルで、トロッコが走っていそうなコース。
岩が転がってるようなそんなトンネルを、ローダウンされたクルマが猛スピードで走れる訳もなく、あからさまにCG丸出し。
狭い穴蔵の中をコチャコチャ走り回るだけというクライマックスシーンはイマイチ盛り上がりに欠けます。
やはり最後は、1作目と同じくアメリカのストリートレースで決着つけて欲しかった。
この最後のバトルではギャング達がクルマで大挙して襲い掛かってくるのですが、敵のクルマが余りにもお粗末。
主人公たちのインプレッサやダッジ・チャージャーに対して、ドノーマルで中途半端に年式の古いトラックやセダンは手を抜きすぎ。
1作目は有名なカスタムカーを引っ張り出してきたりとクルマに対するこだわりがハンパじゃなかったのに、その続編がこんなとは。。。
最後の盛り上がるはずのシーンに「予算の都合なのか・・・」と侘しい気持ちにさせられたのが残念でした。
そこそこは楽しめるものの、1作目には遠く及ばず…といった印象です。
クルマが重要な作品ですから、クルマの見せ方にもっと拘って欲しかったです。
そんな点も含めて、ワイルドスピードらしさがもう少し息づいていれば評価も甘くなったのですが。
監督は3作目と同じジャスティン・リンでしたが、もしも5作目があるならば監督交代を望みます。