吹き替えが無いです・・・
★★★☆☆
このデジタル・リマスター版には日本語の吹き替えが入っていないので残念です。音もこもってるので本編が素晴らしい作品なだけに、とても残念です。
シリーズ無関係の完全最終章
★★★★★
ウーに映画文法関係なし。
不用意な静止画? ―許す
鳩? ―許す
むやみに多いスロウモーション?―許す
計算外の火薬量? ―許す
銃口と違う角度の被弾? ―許す
仁義を欠く振る舞い? ―――許さん!!!
激烈を極めるアクションと千日手の如き2、3、4すくみシーンが走馬灯のように駆け抜ける、シリーズ無関係の完全最終章。
ジョン・ウーテイスト炸裂!
★★★★★
彼がハリウッドに進出しても、私にはこれが彼のベストだと思う。教会、白い鳩、ベレッタM92の2丁拳銃、拳銃をつきつけ合うシーン。彼のオハコが満載されている。そして殺し屋と刑事の奇妙な友情。世界のドラマ、映画に2丁拳銃を流行らせたのはこの人。与えた影響はあまりに大きい。実際にエアーガンで2丁拳銃で撃ってみたがあまり合理的ではない。ただぶっ放すだけなら快感だったけど。本当に狙って撃つなら両手保持で1丁づつです。だから拳銃大国のアメリカではそういう演出が今までなかったのかもしれない。この映画は既にハリウッドがリメイク権を持っているらしいが誰がいつどのようになやるか?オリジナルを超えるのは至難の技だろう。
香港時代のウーの傑作アクション
★★★★★
「男たちの挽歌」を見たときの衝撃はすごかった。カンフーものしか知らなかった香港映画から、このようなアジアンアクション映画が生まれてきたことへの驚きと嫉妬。なぜ、日本ではだめなのだと・・。男同士の友情と裏切り、ムードを盛り上げるあまりにも扇情的で歌謡曲的メロディー、ありえない設定を過激なくらいくそ真面目にリアルに描くその徹底ぶり。臭いくらいにかっこよくふるまうアジア男優たち。そしてペキンパーやヒル監督以降、なかなかお目にかかったことのない、激しく乱舞する銃撃花火大会の壮観さと演出の巧みさ。ウー監督に注目した最初の1篇。
その後、さまざまなウー監督の映画を見たが、特に気に入っているのこの「狼」である。映像の洗練度と秀逸さ、作品としての完成度の高さ、俳優の魅力、ドラマの面白み等で自分のベスト3第2位に入る(ちなみに「フェイスオフ」が3番目)。
ラストの主人公の描き方にやや不満が残るが、そもそもありえない話を、その華麗で見事なカメラワークとすぐれた編集、そしてムードたっぷりの音楽と音響効果によって強引にその作品世界に引き込んでいくウー監督ならではの傑作だと思う。
ジョン・ウーはスゴイ監督
★★★★★
僕はもともとジョン・ウー作品は、ブロークンアローやフェイスオフ、ビッグヒット(監督ではないですが)から観て、その後ホンコン時代の挽歌シリーズを観ているのですが、圧倒的にこの時代のジョン・ウー作品の方がおもしろいです。
ハリウッドはジョン・ウーという才能を見事に潰してしまっている。
特にこの「狼/男たちの挽歌・最終章」は最高傑作で、ジョン・ウーの映像哲学の集大成と言っていいと思います(オオゲサな言い方かもしれないですけど)。
映像による描き方=演出とはこういうことなのだということを思い知ります。
映像を勉強したいと熱心に志しておられる方にはとくにこの映画を何度も観ることをお勧めしたいです。
随所に映像力学が存在していて、とても素直につくられています(もちろん実写撮影的におこる偶然も絡んでいるとは思いますが)。
おもしろい映画を徹底研究することは実になります。