少し言葉につまっている
★★★☆☆
これは仕方ないことなのだが、昔と比べて「言葉に詰まる沈黙の間」が増え、テンポが悪くいまひとつ歯切れの悪い語り口になっている。
言葉選びや擬音、言い回しの表現も近年の作品では、あっさりとしていて、やや単調に感じられる。
毎年楽しみにしている「稲川怪談」。昔のテンポを求めるのは酷ではあるが、年輪を重ねた味わいを再構築して頂きたい。
まずまず良かったかな
★★★★☆
去年のよりは楽しめたかなという印象。収録されている6話のうち、「カンボジア」「ねんねこの赤ちゃん」「バックミラー」「宮野森特別区域駐車場」が個人的に楽しめました。とくに「宮野森〜」はトイレというシチュエーションだけで怖いですね。ただ、昔に比べると、名曲ならぬ名怪談と呼べる話が無いな〜というのが正直な感想。なんかガツンとこないんですよね。あと、年齢のせいもあるとは思いますが、稲川さんの語りに若干の衰えを感じ、昔ほど引き込まれなくなってしまったかな。そして今回もスタジオのセットでのみの撮影というのも残念。セットを組む手間をかけるぐらいなら、昔みたいに西洋館や日本家屋を借りて撮影したほうが雰囲気も出て話の印象も変わると思うのですがね。なんだかんだ言いましたが、来年も楽しみに待ってます。
追認させるリアリズムの追究
★★★★★
『夏と言えば稲川淳二だよな。俺は季節問わずに稲川淳二のファンだけどさ。』
『ああ、あの季節労働者ね!』
とまあ私の話にこんな回答をした知人がいます。困ったもんです。
まあそれはさて置き、本作品は、かなり現実味のある怪談ばかりが収録されています。リアルタイムの怪談という感じです。進化し続ける稲川淳二の新境地が本作品から感じとれます。
話の内容はどれもはずれなく十分に楽しめます。
また、本作品にも秘蔵特典が収録されています。かつて、テレビで放送できなかった地縛霊の映像をあの作品の裏特典として収録したのと同様にです。
突然起きる怪奇現象にあなたは恐怖することでしょう。
お勧めです!!
期待を込めて☆×5
★★★★★
サイトを見ればわかりますが以下がリストです
ねんねこの赤ちゃん/カンボジア/南房総の足跡/曰くつきの家/バックミラー/宮野森特別区域駐車場 多少捕捉すると
『カンボジア』
稲川は毎年冬に心霊探訪をするが、友人で写真家の加納に誘われ、カンボジアにあるポルポトに行くことになった。着いた先は250万人を惨殺したという曰くの場所だという。現地は、4階建ての薄黄色い壁に覆われたホテルで、その周辺は冊に覆われた平地で、そこは惨殺された死体を埋める為に冊があり、その冊の中は不発弾がある為に囲われているという。嫌な所に来たと稲川は思った。そして、深夜寝ていると…。
『バックミラー』
木工業を営んでいる男が、会社帰りに同僚に打ち明けた話。仕事である家に修理を頼まれそこへ赴く事になった。修理が終わる頃には辺りは大分暗くなっており、不慣れな所なので、現地の人に帰り方を教えて貰い車を飛ばしたが、誤って山道に出てしまう。焦った男は携帯で自宅に連絡したが、長男の嫁が出て、「その先の道に旧道と繋がった所に潰れたミラーがあり、そこには、潰れた車の中に顔の半分がない女が絶叫している」という話をし始めた。変な事を言うなと思ったが、よく聞くと、相手の声は長男の嫁ではなかった。「あんた誰?」と尋ねたが、女は笑った後に電話を切った。そして、もう一度携帯を確認すると、電波は圏外を指していた…。そして…。
『いわくつきの宿』
大阪の稲川の友人が、近畿地方にいわくつきの家があるので調べに行く事になったが、車で移動中、近畿地方に入った辺りから雷雨が降り始め、地元の人に聞き近くの宿に泊まる事にした。だが、その日は満室だった為、一部の改装中の部屋に泊まる事になった。深夜寝ていると、フロントから連絡があり、お連れの方が参りましたと告げられたが、そこに宿泊していることは誰にも教えていなかった…。