一番の映像
★★★★★
月並みな言葉で形容すれば、豪華絢爛絵巻だが、それがこのオペラの世界に合って、全く嫌みがない。
色彩は抑え目で上品。実際に舞台を見た人の話では、はるかに金ぴかだったそうだ。
トゥーランドット姫が、妖怪ではなく、ちゃんとほこり高き皇女に見えるのもいい。
殊に2幕のなぞなぞの場は、すばらしい。マルトンは指先の動きまでもが、音楽に完璧にシンクロして、快感。
リューも実に愛らしく一途さが真に迫っている。ミッチェルのアリア、涙なしには聴けない。
カラフも、まだまだ若いドミンゴで、漂泊の王子として視覚的にも、充分納得できる。