幸せな愛の妙薬
★★★★☆
椿姫が素晴らしかったネトレプコに魅かれて、愛の妙薬を観た。
椿姫と同じヴィラゾンとのペア。
ネトレプコのアディーナはゲオルギューに勝るとも劣らない素晴らしい出来。
おすましで可愛い、村のアイドルにぴったり。
また、ネモリーネのヴィラゾンは演技も歌も非常に上手く、楽しいこの作品をさらに楽しめるようにしてくれている。
(ソリストがお手玉の演技でで喝采を受けるというのも、珍しい(笑))
他の方が書いているように、ヌッチのそつないベルコーレ、ちょっと怪しいダルカンジェロのドゥルカマーラもいい。
演出はごくごくスタンダードなものだが、こんなスタンダードな演出で普通に楽しめるのがやはり、愛の妙薬ならでは。
名盤の一つでしょう!
最高のドニゼッティ
★★★★★
これほど感動的なドニゼッティがあったろうか。2006年バイロイトの『フィガロ』は失敗作で、アンナ・ネトレプコも魅力に欠けていた。というわけで、これを買って耳直しをしようとした。ネトレプコは愛くるしく溌剌とし(特に後半)、期待を裏切らなかった。しかし、それではこの感動の半分も伝えていない。ロランド・ヴィラゾンが秀逸なのだ。彼はネモリーノを完全に当たり役にしてしまったのだ。鳴りやまぬ拍手の中でアリアのアンコールなどあったろうか。幕が下りた後、観客が一斉にスタンディングオーべーションをするような光景を見ることがあったろうか。このような事実がこの舞台がまれに見る傑作であったことを証明している。ドニゼッティと侮るなかれ。これは紛れもなく後世に残るオペラの傑作なのだ。
今が旬の歌手による楽しい舞台
★★★★★
若々しくおきゃんなアディーナは素のネトレプコそのままのようで見ていて微笑ましいし、ヴィラゾンも甘くとろけるような声で歌われるネモリーノのイメージとは違い歌唱は直球型だが表情がとぼけててとっても可笑しい(チャップリン風の仕草とか演技)相変わらず歌芸達者なヌッチのドゥルカマーラ、チョイ悪おやじ風ダルカンジェロのペルコーレなどキャストはほんとに適材適所!
セピア色の舞台は絵本のようで心地良く美しく、オケがウィーンフィルといえばオススメしないわけにはいきません。
オペラブッファの醍醐味、歌っている人たちが一番楽しそうな舞台ってとってもいいですね。
恋人や家族と観ても楽しめそうです。