もっと評価されるべき
★★★★★
チェブラーシカでおなじみのロマン・カチャーノフ監督の作品です。
チェブラーシカでもそうなのですが、人に対する監督のどうしようもない程に優しい眼差しが
胸の中に沁み込んでくるような作品です。
優しさと言っても生温い綺麗事や教訓めいたものではなく
喩えるなら無垢な祈りの様にささやかで切実なものを感じます。
観終わった後、泣きながら誰かを抱きしめたくなる!!そんな作品です。
……というか、監督を抱きしめたいです。
残念ながら、人によっては古臭い人形アニメでしかないかもしれませんが
そんな人とは同志になれません
繊細な心の機微と、時折見せるガサツな振る舞いに古き良きロシアの魂を感じてくださいね
Урааааааааааааааааа!!!!!!!!!!!!!!!
あらゆる世代にオススメな1本
★★★★★
幼い子供と一緒に見る良質な映像作品を探し、自分が持っていた中国や
ロシアの古いアニメ作品DVDを引っ張り出しました。
たまたま持っていたユーリ・ノルシュテインの作品集から師匠のロマン・
カチャーノフにつながって、こちら、名作の『ミトン』に出会いました。
言葉のないアニメ。
しかしながら、民族や時代を超えて、主人公の少女の気持ちが“痛いほど”
伝わります。
その描写力の強さに圧倒されます。
「子犬を飼いたいけど母親に反対される」
誰にでも経験があるのではないでしょうか。
それだけの話なのに、10分間という非常に短い作品でありながら、世代を
超えて見入ってしまいます。
そして、ほんわりとした、劇的ではないけど確実な感動を与えられます。
ほんわりとしていながら、なかなか奥深いところを突いている。
一見すると地味だけど、非常に示唆に富んだ傑作です。
おそらく、自分が60歳になっても、80歳になっても、100歳になっても、この
作品は新鮮な感動を与えてくれるでしょう。
子が何度でも見たがるので、私も何十回と見てますが、見飽きることがない。
煮ても焼いても崩れない普遍的な真髄が、そうさせている気がします。
加えて、背後に流れる音楽が素晴らしい・・。
いろいろ大げさに書きましたが、人間関係でくたびれた時、いやされます。
ほんのちょっとのやさしさ。
今日も『ミトン』に癒されています。
かわいらしいキャラクター
★★★★☆
「チェブラーシカ」で有名なロマン・カチャーノフによるパペットアニメーション作品。
表題作「ミトン」は、人形の造形、セットの作りともに他の2作品を抜きん出ており、
愛らしく転げ回る子犬と少女が魅力的です。
全編セリフが無く、音楽と人形の動きだけでストーリーが展開していくので、
小さなお子様でも楽しく見ることができるかと思います。
「レター」は話がちょっと暗く、
「ママ」はソ連時代の生活が現代日本と異なっていて、ストーリーが分かりにくい。
……のですが、どちらも登場人物の子どもがとても可愛らしかった。
特に、「レター」の健気なそばかす少年が愛おしくなってしまいます。
30分のDVDにしては定価が高めだということと、
メニューに戻るたびに余計なアニメーションが入ってちょっとだけ苛々するので、星-1。