日本でも西部劇が作れるんだ!
★★★★★
三池崇史監督の「スキヤキウエスタン・ジャンゴ」を見てがっかりした。コルブッチやレオーネに対するオマージュや愛情は感じたが、内容が伴わない。やっぱり日本で西部劇を作るんなら、アニメでやるしかないのか、と思っていたが、本作を見て考えが改まった。
マンネリやウェルメイドを嫌う石井輝男監督は、脱獄もの、クライム・サスペンス、正統派任侠映画、ロードムービーと一作ごとにジャンルを変えた作品で見る者を驚かせ、そして楽しませてくれるが、本作では西部劇に挑み、見事成功を収めた。
やはり任侠映画なので、マカロニとは違い湿っぽいラストを迎えるが、そこに至るまでの展開は、まさに西部劇の王道。見ていて思わずニヤリとしてしまった。BGMもハーモニカを基調とした、いかにもなウエスタンで非常に良い。
また、他のレビュアーの方も書いておられるが、普段はチョイ役の由利徹が全編出ずっぱりというのも嬉しいところ。
今回は西部劇風です
★★★★☆
毎回テイストが違う番外地シリーズ
今回はタイトル「荒野の対決」から受ける印象通り、西部劇風です
網走で一緒だった持田京介の所属する牧場が悪徳牧場に狙われていて
それを助ける健さんと鬼虎といった感じの設定です
今回、相変わらず敵はかなり極悪なんですが、一人娘だけいい人なところがミソですね
さすが石井輝男、ただの勧善懲悪で終わらず人間ドラマをうまく挟み込んでます
ラストは敵を倒すカタルシスだけじゃなく、けっこう泣けます
ラストのカチコミでは馬で荒野にズラッと並んで、武器が配られまして
今回はそれまで銃が中心だったので西部劇風に銃のカチコミなのかな?
と思いきや
配られたのが長ドスという、めっちゃ期待を裏切ってくれる演出もよかったです
あと、今回珍しく由利徹が全編にわたって出ています(カチコミにも参加)