能登ロケと俳優陣はよいが緊迫感に欠け間延び。しかしそれを上回る岩下志摩の極妻ぶり。ウェルカムバーック!
★★★☆☆
第4作にして岩下志摩が復活。自らドスを足に突き刺す有名シーンはこの作品です。いや〜やっぱり岩下志摩は違いますわ。今回のおやっさん役は小林稔侍で、小林が塀の中にいる間に、すっかり岩下の方が極道の役者が格上になってしまったというお話。「あんたは負け犬や」「あんたには誰も付いてけぇへん」と情けないおやっさんに面と向かってぶつける。たいていの男を迫力とクールさで勝る役者。やっぱり岩下志摩を置いてはだれもいてまへん!
最後の戦いとしてこれでフィナーレにするつもりだったのか、今回はロケで能登半島が使われており、また俳優陣も中尾彬、津川雅彦と豪華である。反面ストーリーは新鮮味がなく(というか、この手の映画というのはワンパターンの美なのね)、ロケを使ったせいもありなんか間延びしていて緊張感がない。1作目の世良正則や3作目のショーケンのようなアブない若手ヤクザが不在で(哀川翔はただのチンピラ)緊迫感やドラマも前3作に比べると劣る。
でも、岩下志摩がそれを上回って余るほどの存在感と、足グサシーンで、本作品を印象に残る作品としている。
それもあってか、この後、新極道の妻たちシリーズが3作製作され、その後さらに極道の妻シリーズがさらに3作製作されているが、いずれも岩下極妻である。これら6作品はDVD化されていないようだが、是非してもらいたい。