Stan Getz & the Oscar Peterson Trio [Analog]
価格: ¥1,692
オスカー・ピーターソンを発掘したプロモーター、ノーマン・グランツは、「JATP」というジャム・セッション興行で新人ピーターソンをハウス・ピアニストのように働かせるが、その結果彼は多くのジャズの巨人たちと共演することとなった。スタジオ・レコーディングでもピーターソンは重宝がられ、自分のトリオのレコーディングが出来ないほどに多忙を極めた。
スイング時代からの典型的ピアノ・トリオ編成にはドラムの代わりにギターが入る。オスカー・ピーターソン・トリオにはギターのハーブ・エリスが加わった。本盤はタイトルが示すように、スタン・ゲッツのサイドメンというより、ゲッツとピーターソン・トリオのコラボレーションによる演奏である。先輩大物ジャズメンのサイドメンより、同年代(やや年下)との共演は同格ということでのびのびと、またピアノがサックスに「仕掛ける」ような瞬間もあり、ジャズとしてのスリルが倍増している。とはいっても、ヴァーヴ・レーベルの特徴であるリラックスしたジャム・セッション的演奏は、御機嫌にスイングしている。(高木宏真)