この2作品以降は、上演時間がテレビ放送1話分の30分しかなく、しかも登場シーンや合体シーンなど多くがテレビ放送から「流用」されているのに対し、この2作品は、約45分という上演時間ゆえに様々なエピソードが盛り込まれ、尚且つ、全ての映像がオリジナルである点が貴重です。
「マジンガーZ対デビルマン」は、文字通りの「対決」にはなっておらす、当時の少年達の期待を裏切ったことで悪名高いのですが(永井豪氏が後にあるインタビューで、「対」は「つい」の意味だと弁解していたのが笑えますが・・・)、テレビアニメの劇場用作品としては史上初(?)とのことでその記念碑的な意味と、随所にテレビ用作品とは異なるワイドスクリーンを意識した構図が用いられている点が印象的です(テレビで放送された際は、エンディングのみ無理にテレビサイズに横を縮めたため、不自然に太っちょになっていました)。
「マジンガーZ対暗黒大将軍」を当時映画館で見た少年達が受けた衝撃は、図り知れないものがあったと思います。恐らく誰も予想できなかった展開と結末、テレビシリーズとは比べモノにならない画の美しさ、水木一郎「アニキ」が歌う主題歌と挿入歌。30年経った今見てもしびれます。