肉体派スター、ヴァン・ダム主演の近未来アクション映画。もちろん見どころは彼の格闘シーンだが、荒廃した世界観などを限られた予算の中できちんと描きだしえているアルバート・ピュン監督の功績も、大いに認めたい。ピュン監督は、黒澤明監督の『デルス・ウザーラ』で助監督に就いていたというキャリアの持ち主であり、B級作品の登板が多いが、ハズレのない安定した手腕の持ち主である。(的田也寸志)