「背番号のないエース」はタッチ映画版の第1作です。
和也が亡くなるまでを描いており、原作やテレビシリーズとは違った脚色を加えてあります。正直言って、「タッチ」らしくない部分も何箇所か見受けられました。例えば和也だったら絶対に言わないだろう台詞が出てきたり、あるいは「南が本当は達也のことが好きだ」というのは3人の暗黙の了解(言わなくても伝わること)で、わざわざ口に出して言わないだろう。などなど、「タッチ」らしくない部分がありました。
一方、「タッチ」らしい部分も見られました。「和也の死」を音楽と画面で表現し、台詞の無い独特の「間」で表現していたり、作品の随所に登場人物の心情を表す挿入歌をふんだんに使っていたりして、「タッチ」らしい部分も見られました。
見る人によって賛否両論あると思いますが、原作やテレビシリーズとは、一味違った「タッチ」が見られると思います。