僕が子供の頃には夕方に繰り返し再放送されていた海外アニメ
『トムとジェリー』のアカデミー･コレクションDVDを以前買いました。
日本語吹替音声も収録されていますし、画質も良好だと思います。

　初めて作られたのは70年前の劇場用短編映画「上には上がある」で、
もともとはテレビシリーズ用のアニメではなかったんですね。
短編映画をセットにしてテレビ放送していたのだから贅沢な話です。

　テレビ版『トムとジェリー』を最初から観ていた人は解る筈ですが、
途中から一気に作品レベルが落ちるのが子供心に不思議でした。
初期とは製作スタッフが替わってしまった事が原因だったようです。
アカデミー賞に絡んだのはMGM製作のハンナ＆バーベラ監督作だけ。

　今DVDでその初期傑作を見直してみると本当に凝った作画と音楽で、
子供だましじゃなくエンターテイメント志向なのが伝わってくる。
受賞作「ピアノ･コンサート」は子供の頃はそれほど好きではなかったが、
大人の視点で観るとかなり難しい事に挑戦している作品で驚かされます。

　ノミネート作品の最後に収録されている「武士道はつらい」（'54）は
タイトル部分とエンド部分がシネスコサイズで、本編部分はTVサイズに
トリミング（映像情報量が半分に）されているので少し違和感がある。
他の12本は元のフィルムがスタンダードサイズなので観やすいです。

　ネコとネズミの終わりなきチェイス＆バトル、そして友情。
国も世代も超えた伝説のアニメがいつでも観られるようになりますよ。
書籍扱いの日本語吹替版『トムとジェリー』DVD名作集（ぴあ）や
日本語吹替版『トムとジェリー』プレミアムDVD-BOX（宝島社）もお勧め♪