差し出される手、おおきな眼とまつげ、ということになりましょうか。

これがないと、主人公は迷わないのでしょう。

オープニングクレジットにジョニデプの名前を見つけたものの、ヴィクターの口調が
あまりに繊細で最初は少し疑ってしまいました。この人、声優やらせても結構いけます。
あと牧師の声が、スターウォーズのダース・シディアス。そう、クリストファー・リーです。
チョイ役ですが、これまた雰囲気にマッチしてます。
それにしても、あちらの方々はお人形に感情を持たせるのが相変わらず上手ですねえ。
眼球にチョン、と目ん玉付けただけの一見不気味な登場人物たちにはちゃんと血が？
通い実に生き生きとしています。日本のガキタレとお笑い芸人の学芸会以下の実演技
など鼻糞にもなりません。

雰囲気はティムお得意のモノトーンワールド。お話の内容は「スリーピー・ホロウ」より
分かりやすく、「シザー・ハンズ」よりはややハッピーエンドなラブストーリー。
一方この世が陰鬱でネガティブ、対してあの世はカラフルでみんな明るい。
非現実と現実は光と陰。ファンタジー・テラー　ティム・バートンの真骨頂です。
ＢＤで観るストップモーションアニメの質感の素晴らしさにも思わずため息。

ただ人形アニメとしての素朴さや楽しさは、やはり「ナイトメアー・ビフォア・クリスマス」
が一番です。