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What Works on Wall Street, Fourth Edition: The Classic Guide to the Best-Performing Investment Strategies of All Time

価格: ¥2,958
カテゴリ: ハードカバー
ブランド: McGraw-Hill
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   本書は、アメリカの株式投資において、数量・財務分析の権威であるジェームズ・P・オショーネシーが1996年に著わした書『What works on Wall Street』の邦訳版である。その内容は、過去45年間のアメリカの株式パフォーマンスデータを使って、ウォール街で最も多く用いられているさまざまな投資戦略を、初めて長期的な視点から検証した総合的な株式投資ガイドブックである。

   著者によれば、長期的なデータを検証すると株価は予測不可能なランダム・ウォークではなく、投資のリターンは予想可能であり、市場はある種の特性(たとえば、低PSR)を継続的に明確に高く評価し、別の種の特性(たとえば、高PSR)には継続的にマイナスの評価を与えているという。それでも旧来の手法で運用する投資信託の8割がS&P500に勝てないという事実があるが、これは運用者が「どんなことがあっても一つの投資戦略を守る」という規律に欠けることにあるという。著者は本論で、米国株式のデータベースであるS&Pコンピュスタットの1951年から1996年までの45年間のデータを使って投資戦略の検証を行っている。投資戦略については、全銘柄と大型株をベンチマークに、PER、PBR、PCFR、PSR、配当利回り、EPS、利益率、ROE、RPS、複数指標の組み合わせのケースにつき、45年間のデータから各々の指標がどのような場合に最良の投資パフォーマンスが得られるかを豊富なデータとグラフを用いて検証している。

   本書は、難解な机上の空論を展開するものとは違い、過去45年の実績から検証した、あくまで実践的な手法を、PERやPBRをはじめとする簡単な指標を使って解説している。株式投資で勝つことを望む個人投資家にすすめたい1冊である。(木村昭二)