ドキュメンタリーにしろ、そうでないにしろ、デイヴ・シャペルが企画した『Block Party』ほど抜け感を捉えた映画は他にない。シャペルのショー「コメディ・セントラル」は大人気となり世間の注目を浴びて、どうやら彼は精神的にまいってしまいアフリカへ逃げ出したが、あの後、初となる企画だ。シャペルの目にはまだ疲れが伺えるものの、多大な期待を寄せられていない企画を立ちあげる気楽さのほうが、余計に見て取れるはずだ。自腹を切って予算を出し、参加無料にして、シャペルはブルックリンで秘密のコンサート会場を準備。出演アーティストはスター揃いだ。エリカ・バドゥ、カニエ・ウェスト、モス・デフ、ジル・スコット、コモン、ザ・ルーツ、デッド・プレズ、そして再結成したフージーズらで、それぞれが迫力のパフォーマンスを見せる。だが『ブロック・パーティー』はコンサートの模様を捉えているだけではない。映画の少なくとも1/3で、シャペルはブルックリンや自分の住むオハイオ近隣を歩き回り、出会う人々とコミュニケーションを取り、多くの人に無料の招待チケットを手渡す。このシーンがリハーサルをやり、コンサート前に気楽にしゃべっているアーティストたちの記録と相まって、シャペルは日々の生活をほんの少し広げてみただけだという感覚を与えている。たった1人を相手にふざけることも、数万人を前にふざけることでも、同じように楽しんでいる感覚だ。このイベントをまとめることが独特のセルフ・ポートレイトとなっており、見る側はシャペルの復活を体験できる。このコンサートの活気とシャペルのゆるいコミカルなジャズに身を委ねることができたら、あなたも復活を実感するだろう。(Bret Fetzer, Amazon.com)
デイヴ・シャペル最高です
★★★★★
タイトルや出演するアーティストを見ると一見ミュージックビデオのようですが、実は野外コンサートの準備、キャスティング、舞台裏などを主に収録したドキュメンタリー。R&BやHipHop好きにはたまらないキャスティングなのですが、それ以上にデイヴ・シャペル(コメディアン)のおしゃべりが楽しい。自分の育った町の人をコンサートに招待するくだりでは、本当に田舎町の人の生活が垣間見れ、シャペルのストリート、フッド、R&BそしてHipHopへの愛が感じられる、心温まる内容です。
白人のせいにするな。友よ。
★★★★★
久しぶりに画面に釘付けになってしまった。
黒人文学を端的にあらわすHIP−HOP。
ついつい演者達のパフォーマンスに見惚れてしまう。
ブルックリンのどこかで行われたブロック・パーティーを追ったドキュメント。
この中には社会に対する憤りや不満なんかを吹き飛ばす力がある。
人生は金だけでいいのだろうか?
自由を手に入れるんだ。
最高!!
★★★★★
私がこのDVDに出会ったのは、本当に偶然でした。
"THE ROOTS"のPVが見れるDVDは無いかなぁ〜と思って検索したら、
たまたまこの"BlockParty"という作品が引っかかったのです。
レビューを見たら、なかなかの高評価だったのでなんとなく購入したのですが・・・
これはヤバイ!!
"8Mile"のエンディングの"LoseYourself"を聴いたときには真剣に鳥肌が立ったのを覚えていますが、この"BlockParty"を見終ったときには、全てが満たされた気分になりました。
他の方も書いていますが、本当に暖かい気持ちになれる映画です。
絶対に観て損はしません!!・・・と、思います(笑)
是非ご覧くださいw
21世紀を代表するミュージックドキュメンタリー
★★★★★
ひとことで言えば、パワフルでビューティフル♪
カニエ・ウエストやモフ・デフなどの人気ラッパーに、エリカ・バドゥ、ジル・スコットの女性人気シンガーのセッションは圧巻だ。
ラストのゲストにローリン・ヒルを迎え、ヒートアップ。レコード会社が彼女の楽曲を歌わせないアクシデントの中、再結成されたフージーズによる競演など、奇跡的な出来事がちりばめられ、この作品に輝きを持たせている。
ウッドストックなど愛とか平和をテーマにしたミュージックフェスが数多く存在する中で、この作品はまったく異なる存在だろう。その重さがまったく違うのだ。
いまだ、アメリカにある差別の問題をこのわずか100分の作品でいともかんたんに語ってしまうほどこの作品には社会映画としての説得力がある。
笑顔になれる
★★★★★
自分は、HIPHOPやラップと呼ばれるジャンルの音楽をよく聴くのですが、
思えば洋楽HIPHOPなんてあまり聴いた事が無かったので、
この映画をきっかけに、様々な洋楽を聴いてみようと思い、観賞しました。
洋楽に詳しくない自分でも名前ぐらいはしっている、モス・デフやザ・ルーツが出ていて軽く感動。
凄すぎるLIVE映像に見ていて踊りだしたくなるぐらい面白い、そして暖かくなれる映画。
一見、ブラック・ミュージックと聴くと、ギャングのことを歌ったラップだったり、大麻やドラッグを
歌詞に取り入れたミュージックと自分自身感じてしまうのですが、自分のあまり聴かないブラック・ミュージックなんかも
この映画には入っていて、新たな興味が湧きました。
パーティの主催者、デイヴ・シャペルは本当に面白い人で、彼が画面に出てくる度にニヤついちゃいます。
白人と黒人の差別だったり、黒人の置かれている立場だったり、
一見暗いネタを明るく笑いに変えてしまうのは素晴らしいと思いました。
圧倒的に黒人が多いパーティーで、白人を否定するような歌詞を歌うアーティストもいるけれど、
それでも白人と黒人が一緒になり、白人でも黒人でも無い色んな人種の人が集まって、
笑っている映像がこの映画にはいっぱい収められています。
色んな人の笑顔だったり、喜びだったり。悲しい面を一つも見せない、そんな映画。
見終わった後は自分もLIVEに行ったような感覚になり、自然と笑顔になりました。
幸せな時間をありがとうと言いたいぐらい素晴らしい映画だと思います。