ライヴ・イン・モントルー1980 [DVD]
価格: ¥4,700
マーヴィン・ゲイは、1980年モントルー・ジャズ・フェスティバルにおいて、あまり期待されていたゲストではなかったかもしれない。しかし、このDVDに収録されたパフォーマンスは、近年入手できるものとしては、ソウルの聖人として頂点にあった彼の才能を十分堪能できるドキュメンタリーになっている。バック・コーラス・シンガーとホーン・セクションであふれるフル・バンドを従えてステージにあがるゲイ。全員が、1970年代後半のまばゆいばかりにきらめくファッションに身を包んでいる。絶え間なく頭上から降る照明が学校の体育館での余興を思い起こさせるが、ゲイは最も愛する曲の数々をグルーヴの波に乗せ、なにものにも邪魔されない。
何千回も演奏した「悲しい噂」ですら、新鮮さをキープしようと闘志を燃やし、哀愁たっぷりに演奏してみせる。コンサートのすべてがエネルギーであふれている。最後に演奏される「マーシー・マーシー・ミー」で熱気は最高潮に達し、おなじみの「ホワッツ・ゴーイン・オン」では、時間をたっぷりとかけ、あのどうしても消えることのない疑問―“なぜ人は生きるのか”―に対して、きっぱりと返答する内省的独白すら入れてみせた。『ライヴ・イン・モントルー1980』は、マーヴィン・ゲイのファンだけでなく、ソウル・ファンすべてが必見の作品だ。(Karl Wachter, Amazon.com)