愛についてのキンゼイ・レポート [DVD]
価格: ¥3,990
動物学の助教授キンゼイは、タマバチの研究に熱心な学者だったが、初めての恋人でやがて妻になるクララとの初体験で失敗。このことと、生徒から性の相談を受けたことがきっかけになり「結婚講座」を開く。しかし、キンゼイの知識では答えられないことも多く、彼は性に関するインタビューを開始。人々のセックスを研究し始め、そして発表した「キンゼイ・レポート」は一世を風靡するが…。
厳格な父との息が詰まるような少年時代、そして研究に没頭するとまわりが見えなくなる堅物な個性。生真面目なアルフレッド・キンゼイという人間のフィルターを通してみると、セックスのエロティックな部分は薄れ、人間が生きていく上で当たり前にあるものとしてとらえられる。そして学者として未知の世界を知りたいという欲が、やがて人々の理解を超えてしまっても、彼を知り尽くした妻の献身的な支えに「愛」を感じずにはいられない。セックスという扱いにくいテーマを中心にすえながらも、堅物学者の人間性をしっかり描くことで、見応えのある硬派な人間ドラマになっている。またキンゼイ夫妻を演じたリーアム・ニーソン、ローラ・リニーは役の魂が乗り移ったような名演を見せている。(斎藤 香)