ドキュメンタリー番組数本に相当するヒットラーについてのマンガ
★★★★★
ヒットラーを扱ったドキュメンタリー番組を数多く観たことがあるが、この作品には知らなかった事も多く書かれており、読み応えがあった。
映画「ヒットラー最期の12日間」で描かれていた最期の様子も、映画の前に書かれたものであるにも拘わらず、映画に劣らぬ臨場感で、この作品に描かれていた。
歴史をマンガで勉強出来る素晴らしい作品と思うし、マンガにも拘わらず、非常に詳しく書かれていると思う。
冷めた視線
★★★★☆
ヒットラーの半生を描いた劇画
客観的に淡々と話は進んでいきます
というか、どこか冷めた視点で書かれているように感じました
キャラクターの造形も、どこか飄々としたものを感じます
これは勝手な解釈だと思いますが、
「悪魔くん(千年王国)」と表裏一体になているのでは!?
悪魔くんも平等な社会を築く為、世界統一国家の設立を目指す
しかも、悪魔の力を手段として
「ヒットラー」とは異なり
「悪魔くん」は風刺たっぷりで感情豊かに描かれている点も対照的だと思う
優れたナチス/ヒトラー入門書
★★★★☆
欧州で日本と合わせ鏡の国といえばドイツ。そのドイツ近現代史最大の暗部、ナチス。ナチスの沿革とヒトラーの人となりを知らずしてドイツ史も日独比較も語れない。 このコミックは、ヒトラー/ナチス入門に十分な内容を持っていると感じた。
勿論、この薄い文庫版コミック1冊(本書)ではナチスとヒトラー、つまりは当時のドイツ情勢を理解するには全く足りない。 本書でナチスの沿革と、ヒトラーの役割のほんのサワリを頭に入れておいてから、当時の欧州情勢の本格的な読書に入ることができる。 私は、本書の次にロングセラーの中公新書「アドルフ・ヒトラー ―「独裁者」出現の歴史的背景」(村瀬 興雄 著 1977/01)ISBN-10: 4121004787 を読みはじめた。 なるほど、登場人物が素直に頭に入ってくる。 最初からムツカシイ本を読んだのでは、投げ出してしまう可能性が高い。
オーストリアとドイツの関係についても、取り敢えずハプスブルク家の治世を知らないと話が見えない。お薦めの入門書は、講談社現代新書に「ハプスブルク家 」 江村 洋 (著) ISBN-10: 4061490176がある。
ところで、ある歴史的事象について、たった1冊の本を読んでお手軽に史実だと信じ込んではいけない。 著者の政治的信条を検討し、同じテーマの他の著者の本をたくさん読むことをお薦めする。洋書は勿論、翻訳でいい。 ヒトラー本人が獄中で書いた「我が闘争(Mein Kampf)」もドイツでは未だに禁書で古書しか手に入らないそうだが、英語版や日本語版(角川文庫)は新品で買える。 高校生のとき、「我が闘争」を読んでさっぱり分からなかったので、40年経ったいま、改めて読んでみようと思っている。
ほぼ同じ趣向の文庫版コミックに、イーストプレス 「わが闘争 まんがで読破」(2008/10) ISBN-10: 4781600115があり、同時に買って読んでみたが、本書(水木しげる版)に比べて画は雑で(確かに凄みは効いているが、それだけ)、内容も筋が飛び過ぎており理解困難。まるで比較にならなかった。イーストプレス版は不要。
ヒヒヒのヒットラー(わーごめんなさい!!)
★★★★☆
ちょっと誇大妄想狂のある、ふつーの男ヒットラーが
いかにドイツを掌握し、いかに破滅に追い込んだのか?
…という独自の観点から、水木しげるさんが独特の作風で描いたお話。
とにかく、ここに描かれているヒットラーは、ねずみ男を彷彿とする
いいかげんな男で、運の強い男と描かれています。
ヒットラーも俗物なら、かかわる政治家も皆俗物。
俗物たちがおもちゃのように政局に介入した挙句に
とるに足らない男(ヒットラー)が国を独裁に引き込んでいくという
寓話であります。
なかなか、ワイマール崩壊時のあのややこしい政局をすっきりと描いている。
惜しむらくは国民がどうしてヒトラーに熱狂していくのかが省かれているのだが
逆に言えば、殆ど喜劇的な第三帝国の姿を独特な風味で描いており
ひとつの伝記として楽しめる展開になっています。
まあ、第三帝国の政治家たちが皆ギャグキャラw
今の日本も笑い事じゃないか(涙。
ヒットラーがあまりにも俗物風味に描かれているから
案外鼻白む人も多いかもしれない。
でも、これが戦後の(そして欧州の)代表的な、アドルフ・ヒトラーの解釈なのです。
古典に近い伝記漫画。
この本を読んでからヒトラーの声のイメージはねずみ男=大塚周夫さんでしたが
まさか洋画の「ヒトラー最後の12日間」のヒトラーの日本語音声が
大塚さんになるとは思わなかった!!
同じ事を考えていた人が居たんだなあ(笑。
カリスマであるアドルフ・ヒトラーを知りたい方は、漫画版「わが闘争」をお勧めします。
(ただし、この水木版「ヒットラー」をよーく読んでねw)
タネ本の劇画バージョンでは?
★★★☆☆
多分「アドルフ・ヒトラー-角川文庫-白-ルイス・スナイダー」の劇画バージョンでしょう。元の本はその不正確な史実引用などであまり評判がよくありませんが、ヒットラー入門書としてはよくできていて、サラッと読みたい向きにはお勧めです。
梱包状態もよく、期待道理でした。
★★★★★
梱包状態もよく、期待道理でした。