クオン・ヴーのトランペットが凄い
★★★★★
2005年のワールド・ツアーの中の韓国ソウルのLGアーツ・センターでのライヴを収録したDVD。この作品になると映像はフル・ハイ・ヴィジョンで音は 5.1chもDTSも選択可能ということで、もうライヴ作品はDVD以外いらないや、と思うくらいにハイクオリティで嬉しい。
映像を観て驚くのは中心メンバー以外の3人、クオン・ヴー、グレゴリー・マレット、ナンダ・ラウリアのマルチ・プレイヤーぶりの凄さだ。特にクオン・ヴーのトランペットは凄い。この『ザ・ウェイ・アップ』という作品の根底にはパット・メセニーがスティーブ・ライヒの作品を演奏したことが霊感の源にあると確信できるが、その具体的な完成にはこの3人の素晴らしい才能が無ければ不可能だったと感じずにはいられない。
このDVDはカメラ・ワークも秀逸で、インタビューを別にした構成も素晴らしい。そしてツアー・スタッフの全てをクレジットした心意気(なんとツアーのバス運転手の名も2名クレジットされている!)に感動。絶対見逃せない大傑作だ。
本編の内容には満足
★★★★☆
本編の内容には非常に満足しましたが、インタビューの字幕に日本語がなく、インタビューを楽しむことができなかったのが残念でした。
映像記録としても価値ある大作
★★★★★
DVD版も持っているのですが、楽曲として大変気に入っていた盤ですのでBlu-Ray版を買い増しました。映像面を比較すると一目で違いが分かります。Blu-Ray版のフルHD(1080i MPEG2 平均30Mbps程度)のクオリティの高さは圧倒的です。Blu-Ray再生環境をお持ちの方には、ぜひこちらをお薦めします。特典などコンテンツの内容はDVD版とBlu-Ray版とで変わりはないようです。
楽曲には様々なモチーフフレーズが散りばめられており、聴く度に発見があります。さらにこの大作を、バンドメンバー各人が複数の楽器演奏を兼務しながら、実際にライブでやってのけるというのは大変な偉業です。今後この曲が実際に演奏されることは無いだろうと思いますので、本作は映像記録としても価値があります(ゆえにBlu-Ray版がベター)。インタビューでも練習を繰り返したとあり、メセニーの緻密な性格がそのまま表れているかのように感じましたね。PMG作品で最も気に入ってる作品です。